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琉球石灰岩は、約130万年～10万年前に沖縄の海中でサンゴ礁などが堆積して生まれた天然石です。 沖縄の民家の石垣や石畳、有名な首里城の城壁にも使われているように、沖縄の風土に深く根差した素材です。

多孔質で柔らかい特性を持つため、衝撃には注意が必要ですが、その分、優れた保湿性と通気性を兼ね備えています。これにより、夏は涼しく、冬は暖かい、快適な空間づくりに貢献します。天然石ならではの色や模様の個体差も魅力の一つで、空間に自然な温もりと独特の趣をもたらします。
吸水性が非常に高いため、浴室などの常時湿気が多い場所でのご使用はおすすめしておりません。

鉄平石は、安山岩の一種で、割ると平らになる性質を持つ天然石です。 自然が生み出す色ムラや質感は、一枚一枚異なる表情を見せ、他に類を見ない独特の風合いが魅力です。高い耐久性も備えており、長期間にわたってその美しさを保ちます。
屋根や壁、床、庭石など幅広い用途で利用され、特に不揃いな形が特徴の「乱形」に加工されたものは、エクステリア空間に豊かな表情と温かみを演出します。大浴場などの滑りやすい床にも適しており、素足で歩いた時の心地よさは、焼き物では味わえない本物の質感です。

陶器質タイルは、陶土や石灰などの天然素材を約1000～1200℃の比較的低温で焼き固めたタイルです。吸水性が高く、多孔質のため、一般的に屋内での使用や、水がかかりにくい場所に適しています。最大の魅力は、その豊かな色彩と光沢のある美しい仕上がり。釉薬（ゆうやく）によって様々な色や模様が表現でき、デザイン性が非常に高いのが特徴です。柔らかい質感で加工しやすく、壁面を彩る内装タイルとして広く用いられています。空間に温かみや華やかさを加えたい場合に最適な選択肢と言えるでしょう。

磁器質タイルは、石英や長石、粘土などの原料を約1200～1350℃の高温で焼き締めたタイルです。吸水率が非常に低く、ほとんど水を吸わないため、耐久性や耐摩耗性に優れています。この特性から、外部からの衝撃や摩耗、寒冷地での凍結にも強く、屋外や水回り、床面など、過酷な条件下での使用に最適です。表面は滑らかなものが多く、シャープでモダンな印象を与えます。商業施設や公共の場など、高い機能性と耐久性が求められる場所でよく利用され、清潔感のある空間を演出します。

炻器質タイルは、粘土や長石などを約1200℃前後の温度で焼き上げたタイルです。陶器質と磁器質の中間的な性質を持ち、適度な吸水性と強度を兼ね備えています。素朴で自然な風合いが特徴で、表面はザラつきがあるものや、土の温もりを感じさせる色合いが多いです。滑りにくく、耐候性もあるため、玄関やアプローチ、テラスなど、屋内・屋外問わず幅広い場所で活躍します。特に和風の建築物や、ナチュラルテイストの空間に馴染みやすく、温かみのある落ち着いた雰囲気を醸し出すのに適しています。